先日「Sex and the City」の映画が再放送されていたので見ていると、かつて「CECI New York」でデザイナーとして働いていた頃の事を思い出しました。
CECI New Yorkは当時、ニューヨークマンハッタンのチェルシー23丁目通り沿いにある、まさにギャラリーがひしめきあう最新アート発信地のど真ん中にオフィスを構えていました。当時、大学4年生になっても全く就職活動をしていなかった私。活動をする前からすっかりあきらめていて「卒業後もらえる1年間の在留ビザで遊び、帰国後何か仕事を探そう」ぐらいの軽い気持ちでいましたが、両親にこっぴどくしかられ(当たり前ですが...。)卒業後遅めの就活を始める事に。しかし、外国人である私は案の定どこに応募してもことごとく断られ諦めかけた丁度その頃、最後に見つけた求人サイトがCECI New Yorkでした。ホームページで会社の世界観と作品に一目惚れしてしまいかなりドキドしたのを今でも覚えています。そしてメールを送ってみると、なんと面接して頂ける事に!
頑張って新調したのは「Cole Haan」のフラットシューズ(笑)靴は当時まるっきりスニーカー派だった私でしたがCole Haanは当時から大好きで、当時の私にとってはかなり頑張って背伸びして買った靴でした。フラットなのにオフィスに着く前から靴擦れ。泣きそうになりながら近くのファーマシーで絆創膏をゲット♪
そして面接。ペントハウスのシェアオフィスはとても素晴らしく、ぐるっとガラス張りされた窓の中心にバルコニーがあり、面接は青い空の下ウッドデッキで実施されました。ガラス張りな為、社内の従業員からは丸見え(笑)目が合うとくれたにっこりスマイルに癒されたのを覚えています。私のポトフォリオを隅から隅まで丁寧に見て頂けた事に感動して「ここで働きたい!」とへたくそな英語で熱烈アタック!すると、『Why not!』と言ってその場で即採用してくれました♪今思い出しても泣けてしまう程に本当に本当に嬉しかったです。
次の日からCECIでの仕事がスタート。当時はまだ、社長ともう一人だけがデザイナーで、後はインターンが3名に事務が1名だけ。まさに立ち上げ後3年目で急成長し始めた時期の入社でした。私も初めはインターンからのスタートでしたが、他の3名を差し置いて直ぐに正社員としてデザイナーに昇格してくれました。ひとり外人で目立っていた私。。他のインターン生も皆デザイナーになりたかったのに結果私だけがそのポジションに着いてしまい、同期からは一時期いじめっぽい感じにもあいましたが、CECIでデザイナーとして働ける事が幸せ過ぎた私にとっていじめ等ちっとも痛くもかゆくもありませんでした(笑)こうして最強無敵なずぶとい私の精神は育まれたのかもしれません(笑)
毎朝同じお店で「Good morning!」と陽気なお店のおばさんにご挨拶♪巨大なコーヒーを買い、デザインに励む日々。コツコツコツとヒールの音が鳴り響くオシャレ女子に囲まれたオフィスは、まさにSATCの世界観そのものでした。毎月の様にホテル等を貸し切り開催されるパーティーでは突然本物のサンバが登場したりと結構ぶっとんでいて、「この機会に素敵なドレスを新調したらどう?」なんて、こっそり社長から素敵なドレスが添付されたメールが届いたり(笑)当時外国での一人暮らしでお金のなかった私には毎度きつくてヒヤヒヤさせられた体験でした。
他にも面白い思い出話しは沢山あるのですが、あの頃のCECIとの出合いはまさにその後の私の人生を180度変えてくれた貴重な体験。高校までを地元徳島で過ごした田舎者がまさかあんな所で働いていたなんて!今思い返しても幻想のようですが、あれはまぎれもない事実。『あの頃の自分が受けた衝撃と感動を超える体験と、良い意味で人の人生をも変えられる程の影響を与えられる会社を作り上げる事』SATCをきっかけに今後叶えていきたい夢リストにひとつ追加が増えました♪
※写真は、表舞台は華やかなのに貧乏生活をしていた頃の思い出写真。
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*Weeklyブログ『Coffee Talk』(毎週水曜更新中)